雑記

岸孝之選手のFA移籍から見えてくること

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先日、埼玉西武ライオンズからFA宣言した岸孝之投手が東北楽天ゴールデンイーグルスに移籍することが正式に決まった。

私は長年西武のファンで主力選手のFA流出については慣れており、岸選手についてもある程度心の準備はしていたが、いざ決定するとやはり寂しい気持ちになる。楽天の方が好条件を提示したのもあり、やはり金だろうなと溜息をつきつつも、それ以外にも様々な要因が見え隠れする。

FA移籍では多くは年棒が高騰する。自チームは流出を防ぐために、他チームは獲得するために、破格の好条件を突きつける。しかしながら、FA宣言をする選手はおおよそ30歳前後で大半は峠を過ぎている場合が多い。つまり、費用対効果が極端に悪くなってしまう可能性がある。移籍先でほとんど出場する機会のないまま引退した選手もいる。

反対に選手側からしてみれば、お金を稼げる最後のチャンスだとも捉えられる。終身雇用・年功序列の会社員とは違い、いつクビになって仕事がなくなってしまうか分からない。引退後も野球関係の職に就けるのはほんの一握りだ。だからこそ、稼げるうちに稼いでおこうというのも一つの考えである。

岸選手もエースとしての働きが期待されながら、ここ2年は怪我で規定投球回数を割ってしまう等、本来の力を発揮できずにいる。当の本人も衰えを自覚しているからこそ、より金払いの良い楽天を選んだのかもしれない。だからこそ、「地元に恩返しをしたい」との発言はいささか腑に落ちない。

そして、同じくFA宣言をしたオリックスの糸井嘉男選手、日ハムの陽岱鋼選手にも同じことが言えるのではないか。糸井選手は今季自己最高の盗塁数を記録しタイトルを獲得しながら、来季36歳でいつガクッと来てもおかしくなく、陽選手も打率は自己最高だったが、相次ぐ怪我で守備走塁の衰えが指摘されている。売り時としてはこの上ないタイミングなのだ。FAというコストパフォーマンスの悪い商品ばかりが並べられている市場。本当の意味で全盛期でFA移籍した選手はいないのかもしれない。強いて言うならば、横浜からソフトバンクに移籍した内川聖一選手ぐらいか。

ここ3年Bクラスに沈んでいる西武。来季はAクラス、あわよくばリーグ優勝を望みつつ、楽天より順位が上であればとささやかに願うのであった。

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